(第37話) 命の尊さ(1)
その歌は、33歳で刑場の露と消えた青年の歌です。
刑場のつゆと消えはつ身をおしみ
虫になりても生きたしとおもう
死刑が確定し、今日か明日かと執行日(死)を待たなければならない身にとって、せめてハエなどの虫になっても生きたい。その思い願望に胸迫るものを感じます。
私達は、今を生きています。いや生かされている事にどれほど感謝をして日々を過ごしているのかを心静かに考える事が今必要だと思うのですが。
彼(島 秋人)は、さらに言います、『短い人生でも仏法に遭わせていただいたことによって人生に光明を得た事は何よりも幸福でした』と。